【知っておけばよかった!】内装工事の耐用年数と減価償却費の関係とは?

内装工事の発注を検討中の方や、経理担当者の方からこのような質問をよくいただきます。


実は、内装工事の耐用年数と減価償却費の関係は、意外と知られていないポイントです。間違えると、税務署から指摘を受けてしまう可能性もあります。


そこで今回は、内装工事の耐用年数と減価償却費の関係について、分かりやすく解説します。



《目次》

・内装工事とは何か?

・減価償却費で賢く節税する方法

・内装工事の種類別耐用年数と具体的な計算方法

・耐用年数を踏まえた賢いリフォームの進め方

・まとめ




■内装工事とは何か?



内装工事とは、建物の構造部分以外を変更・修繕する工事のことです。具体的には、床や壁、天井の張替え、塗装、キッチンや浴室などの設備の設置、電気配線や照明器具の取り付けなどが含まれます。



・内装工事の耐用年数とは?

耐用年数とは、税法上、資産の価値がなくなるまでの期間と定義されています。内装工事の耐用年数は、その種類によって異なりますが、一般的には10年から15年程度です。



・耐用年数が経費に与える影響

耐用年数が経費に与える影響は、主に以下の2点があります。


減価償却費

耐用年数に応じて、毎年一定額の減価償却費を損失として計上することができます。減価償却費は、所得の計算において経費として認められるため、税金が節約できます。


譲渡所得

建物を売却した場合、譲渡所得が発生します。譲渡所得の計算においては、建物取得価額から耐用年数に応じて減価償却累計額を控除することができます。


このように、内装工事の耐用年数は、税金に大きく影響します。リフォームを検討している方は、ぜひ耐用年数についても理解しておくことをおすすめします。




■減価償却費で賢く節税する方法



・減価償却費とは?

減価償却費とは、建物の構造部分以外に設置された設備や内装工事の費用を、毎年一定額ずつ経費として計上できる制度です。具体的には、キッチンや浴室などの設備、床や壁の張替え、塗装などの費用が含まれます。


減価償却費を計上することで、所得を減らし、税金を節約することができます。



・内装工事の減価償却費の計算方法

内装工事の減価償却費の計算方法は、以下の通りです。


取得価額を算出する

取得価額とは、内装工事に要した費用です。


耐用年数を定める

耐用年数は、税法で定められた、資産の価値がなくなるまでの期間です。内装工事の耐用年数は、その種類によって異なりますが、一般的には10年から15年程度です。


減価償却方法を選択する

減価償却方法には、定額法、定率法、残存価値法などがあります。一般的には、定額法が用いられます。


・減価償却費を計算する

減価償却費は、以下の式で計算することができます。


減価償却費 = 取得価額 ÷ 耐用年数


減価償却費の節税効果

減価償却費を計上することで、所得を減らし、税金を節約することができます。


例えば、100万円のキッチンをリフォームした場合、耐用年数を15年と仮定すると、毎年1/15ずつ、100万円を減価償却費として計上することができます。

つまり、毎年6万6666円ずつ、所得を減らすことができるのです。




■自社所有建物と賃貸物件の違い



オフィスを構える場合、自社所有と賃貸のどちらを選ぶべきか悩むところでしょう。それぞれメリットとデメリットがあり、最適な選択は会社の状況やニーズによって異なります。



・自社所有ビルのメリット


資産形成になる

自社所有ビルは、購入時の費用はかかりますが、将来的には会社の資産となります。賃料を支払い続ける必要がなくなり、長期的な視点で考えると経済的です。


自由に改修できる

賃貸物件の場合、オーナーの許可を得ないと改修することができません。一方、自社所有ビルであれば、会社のニーズに合わせて自由に改修することができます。


安定したオフィス環境を作れる

賃貸契約の更新時期によっては、オフィスを移転しなければならなくなる可能性があります。一方、自社所有ビルであれば、そのような心配がなく、安定したオフィス環境を作ることができます。



・自社所有ビルのデメリット


初期費用がかかる

自社所有ビルを購入するには、多額の費用がかかります。自己資金だけでなく、融資を利用する必要もあるでしょう。


維持管理費がかかる

自社所有ビルは、建物の維持管理費がかかります。修繕費や光熱費など、ランニングコストが賃貸物件よりも高くなる可能性があります。


売却が難しい

自社所有ビルを売却する場合は、買い手を見つけるのが難しい場合があります。また、売却価格が購入時の価格よりも低くなる可能性もあります。



・賃貸物件のメリット


初期費用が抑えられる

賃貸物件であれば、敷金・礼金や仲介手数料などの初期費用を抑えることができます。自己資金が少ない場合でも、比較的容易にオフィスを構えることができます。


維持管理費がからない

賃貸物件は、オーナーが建物の維持管理を行います。入居者は、賃料の他に管理費を支払うだけで済みます。


移転しやすい

賃貸契約が満了すれば、別のオフィスに移転することができます。会社の成長に合わせて、オフィスを移転しやすいというメリットがあります。



・賃貸物件のデメリット


賃料を支払い続ける必要がある

賃貸物件は、賃料を支払い続ける必要があります。長期的な視点で考えると、自社所有ビルよりもコストがかかる可能性があります。


自由に改修できない

賃貸物件の場合、オーナーの許可を得ないと改修することができません。会社のニーズに合わせて、自由に改修できないというデメリットがあります。


オフィス環境が不安定

賃貸契約の更新時期によっては、オフィスを移転しなければならなくなる可能性があります。オフィス環境が不安定になり、業務に支障をきたす可能性があります。




■耐用年数を踏まえた賢いリフォームの進め方



・リフォーム計画の立て方

リフォームを成功させるためには、事前にしっかりと計画を立てることが大切です。


現状調査

まず、現在の住まいの状況をしっかりと把握しましょう。

・どの部分に問題があるのか?

・どのようなリフォームをしたいのか?

・予算はどのくらいか?

などを具体的に書き出しておきます。


情報収集

次に、リフォームに関する情報収集を行います。

・インターネットで情報収集する

・リフォーム会社に相談する

・ショールームに行く

など、様々な方法で情報収集を行いましょう。


リフォームプランの作成

情報収集を元に、具体的なリフォームプランを作成します。

・どのような工事を行うのか?

・どの業者に依頼するのか?

・費用はどのくらいかかるのか?

などを詳細に計画しましょう。


見積もりの取得

複数のリフォーム業者から見積もりを取得し、比較検討しましょう。

・費用の内容

・工事の内容

・保証内容

などを比較し、自分に合った業者を選びましょう。


契約

業者を選んだら、契約を行います。


契約内容をしっかりと確認し、納得してから契約しましょう。


耐用年数を考慮したリフォームプランニング

リフォームを検討する際には、耐用年数も考慮することが大切です。

・耐用年数が短い部分は、早めにリフォームする必要がある

・耐用年数が長い部分は、後回しにすることができる

など、耐用年数を参考に、リフォームプランを立てましょう。


リフォーム費用の見積もり方

リフォーム費用の見積もりは、業者によって異なります。

・概算見積もり

・詳細見積もり

など、様々な見積もり方法があります。

複数の業者から見積もりを取得し、比較検討することが大切です。




■まとめ

内装工事の耐用年数と減価償却費は、リフォームを検討する際に理解しておきたい重要な概念です。


耐用年数を知っておけば、取得した資産をどのくらいの期間で使用できるのかを把握することができます。減価償却費を知っておけば、取得した資産の費用を毎年一定額ずつ経費として計上することができ、節税効果を得ることができます。


リフォームを成功させるためには、以下の点に注意しましょう。


・リフォーム計画をしっかりと立てる

・耐用年数を考慮したリフォームプランニングを行う

・複数の業者から見積もりを取得し、比較検討する

・契約内容をしっかりと確認する

これらの点に注意して、計画的にリフォームを進めることで、後悔のないリフォームを成功させることができます。


内装工事の耐用年数と減価償却費に関する情報は、国税庁のホームページなどで確認することができます。


リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。


今回のブログ記事が、内装工事の耐用年数と減価償却費について理解を深め、賢くリフォームを進めるための参考になれば幸いです。